5.08.2015

苦いシロップ “SYRUP”



前回のエントリーから17本め、ようやく何か書いてみたい作品に出くわした。ポスターはロシア版がオシャレだったのでこれを使うが、原題はシロップ。炭酸飲料のマーケティングにまつわる、古く言うと広告代理店もの。ネーミングやイメージ戦略がすべて、それを取ってしまうとただのシロップと水というニュアンスの映画、日本未公開ながらこの邦題はもう触れたくもないセンスだな。テキトーなタイトリングという行為自体が映画のテーマに反してるとか高尚なことを言わないまでも、ようするに見てもいない人が付けてるんだろうな。商品を知らずに売るのは詐欺以下と言えるだろう。

どこがよかったかと聞かれても、なんかよかったとしか言えないたぐいの映画ではある。アンバー・ハードもキレイだし、シャイロー・フェルナンデスというあんちゃんもいい感じ、演出も上手いと言えそうだが、ネタは新しいとも言えないし、ラストもつまんないかもしれない。えー、じゃあどこが?ということなんだけど、どこなんだろ、わからない^ ^

フェルナンデス演じるスキャットという才能、およびバカさがいいんだろうな。自分にもあてはまると思っちゃうんだろうな。アンバー演じるシックスというキャラもいいし、ラフな出会いもいい。そんな二人は戯画化されたスピード感のなかでは逆にマイペースで素朴というところがいいのかもしれない。

けっきょく説明できず、でも面白かったしシビれる一瞬があったとだけは言えるし、映画ってそれで十分だろということを確認できる作品かもしれない。邦題とダサいパッケージには目をつぶってレンタルでもしてほしい。



マイ・デンジャラス・ビューティー SYRUP (2013) 日本未公開
監督 アラム・ラパポート 
原作 マックス・バリー 
アンバー・ハード シャイロー・フェルナンデス ケラン・ラッツ 

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