5.31.2011

踏み込みよし 「女子高生ゾンビ」



女子高生だから見るわけでもゾンビだから見るわけでも、 出てる女の子が目当てでもない。 なのに、 なぜ見る? 自分でも不思議だが見てしまう。 それほど暇なわけでもなし、 他に見るべきタイトルは山積みなのに。 。

ということで不思議は不思議のまま追求せず、 見てみたら悪くはないね。 よくもないけど^ ^ そしてシリーズ化したがってるような壮大な構想が見えるところで終わる。 剣で斬るときの踏み込みは なかなかいい。 この娘も実は赤目と呼ばれるゾンビなのだが、 暴走を抑えて人類側についているところは仮面ライダーのようだ。 敵の大将の顔じゅう包帯もムクロのようだし、 この赤い目も ありがちなパターン^ ^

途中のダラダラとしたセリフがわざと尺を長くしているようでダルいし、 タイトルもベタすぎてダメだが、 そこそこのホラーアクションではある。 このマイナーな雰囲気を払拭して、 そこそこのお金をかけてもらえればポテンシャルは意外に高いように思えるが、 誰もそこまでしようとは考えないのだろうな。 もったいな ・・くもないか^ ^ それでも続編ができれば見てしまうことだろう。 。

今月はがんばってたくさん見たなあ。 来月は英語の新作にシフトするとしよう。



女子高生ゾンビ 紅いアイリン (2010日本) 公式サイトなし^ ^
監督 南雅史 
高部あい 梶原麻莉子 緒沢あかり 小沢仁志 小沢和義 
女子高生ゾンビ DVD版[DVD]

戦闘少女 血の鉄仮面伝説 [DVD] 最強兵器女子高生RIKA(ハードデザイン版) [DVD] 女子競泳反乱軍(ハードデザイン版) [DVD] ロボゲイシャ [DVD] 吸血少女対少女フランケン BLOOD STAINED EDITION [DVD]

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5.30.2011

こんなもんじゃろ? 「ジャーロ」



巨匠の経歴を壊す駄作だの、 あまりにヒドい出来で公開が見送られだの、 そんなこと聞くとよけいに見たくなってしまうじゃないか^ ^ しかし期待は裏切られた。 それほどヒドいとも思えず、 古い作品を見ている気分にはなるが、 アルジェントってまあ、 こんなもんだ^ ^ 評価というのは勝手に過大に持ち上げられたり過小に落とされたりするだけのこと。 人生プラスマイナス・ゼロ^ ^ けっこう楽しめてしまった。 。

大筋は ようするにサイコ殺人事件で取り立ててどうということはなく、 全体にアルジェントらしく痛々しいディテールが散りばめられている。 エイドリアン・ブロディが唐突に登場する。 過去のある捜査官なのだが、 多少 画期的に感じたのが、 やがて犯人の顔が観客に披露されるシーン。 あれ、 これブロディじゃないの? ・・そう、 追う方と追われる方の二役なのだ。

捜査官は幼いときに母親を目の前で殺され、 その後 偶然に犯人を発見し、 子供ながら男を刺し殺したという過去を持つ。 ジャーロというのはイタリア語で '黄色' のことで、 それは犯人が病気で黄色い顔をしているという意味。 犯人のときは特殊メイクでムクんだ感じになってるが、 もともと不気味な顔のダブルパンチは よりいっそうの不気味さを漂わせる。 二役であることを知らずに見たので なおさら。 たったこれだけのことで罪も正義も見事に相対化されているじゃないか。 さすが腐ってもアルジェント!

最初の犠牲者はあまり日本人っぽくないが日本人で、 それもジャーロとひっかけたのか。 ギャラの未払いとか何とか、 いろいろ凝った趣向も裏にはあるようで^ ^ 過去の名声を台無しにしてくれる作品をまた楽しみにしてるよ。



ジャーロ Giallo (2009アメリカ・イタリア) 日本公開2010 公式サイト 
監督 ダリオ・アルジェント 
エイドリアン・ブロディ エマニュエル・セニエ エルサ・パタキ 
シルヴィア・スプロス ロバート・ミアノ 
ジャーロ [DVD][DVD]

マンハッタン・ベイビー -デジタル・リマスター版- [DVD] 影なき淫獣 完全版 -デジタル・リマスター版- [DVD] 悪を呼ぶ少年 [DVD] スプライス [DVD] 恐怖のいけにえ -デジタル・リマスター版- [DVD]

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5.29.2011

サティをハミングで 「バタフライエフェクト・イン・クライモリ」



コレコレの合成語? 売る側がこの映画にまるで価値を見出していないような邦題。 ポスターには世界の映画祭のエンブレムがズラッと並べられているのに、 日本ではB級で二流の扱いとなってしまう。 。 確かにB級ではあるが、 意外にオリジナリティのある作品なのに可哀想なことだ。

原題のAcolytesというのは教会でロウソクを持つ年少者のことらしいが、 ここでは "若造" 的なニュアンス。 15才の少女が消えて、 犯人らしきサイコな大人と戦う三人の高校生、 そう見せておいて実は・・

オーストラリアの高校生はイギリスの影響が残るのか、 制服のある学校が多いようだ。 制服のイケメン少年二人と妹キャラの女子高生は微妙な三角関係。 ある日、 森の中で何かを埋める男を発見。 警察へ通報しようとするが途中でウザくなって、 妙案を思いつく。 しかしどうやら相手はプロ?のようで、 すぐに状況を逆転されてしまう。 二人はさらわれ、 もう一人にも呼び出しの電話がかかる・・。

出だしはガス・ヴァン・サントが間違ってホラーを撮ってしまった、 みたいな雰囲気だが、 後半はイマイチ盛り上がりにもショックにも欠ける。 しかしながら、 こういった '青春ホラー' みたいな路線はあると思う。 一歩間違えれば凄いものになるかもしれないし、 学園物にはならないように注意しつつ新人監督はぜひご検討を^ ^

ラストで、 エリック・サティのグノシエンヌをハミングで使うところなどは微妙に気に入った。




バタフライエフェクト・イン・クライモリ Acolytes (2008オーストラリア) 日本未公開
監督 ジョン・ヒューイット 
ジョシュア・ペイン ベリンダ・マクローリー ハンナ・マンガン=ローレンス 
ジェエル・エドガートン ベラ・ヒースコート セバスチャン・グレゴリー 
バタフライエフェクト ・イン・クライモリ [DVD][DVD]

デッドクリフ [DVD] スプライス [DVD] ダーク・ハウス 戦慄迷館 [DVD] スパニッシュ・ホラー・コレクションDVD-BOX(DVD3枚組+ボーナスDisc) 30デイズ・ナイト2 ダーク・デイズ [DVD]

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5.28.2011

銀熊の罠.. 「彼女が消えた浜辺」



"一人の女性の突然の失踪をきっかけに、 さまざまな謎やイランならではの社会事情が浮き彫りになって・・" Allcinemaの解説にはそんなふうに書いてあるので、 政治的陰謀かテロ、 あるいはスパイ?と思って見たが、 まるで違っていた^ ^ かなりネタバレになるが ようするに男女間の問題で、 そこに多少厳格な 'しきたり' が絡むだけのこと。 しかし、 しきたりにそれほど縛られているわけでもなく、 イラン独特の社会事情というほどでもない。

深刻ぶった演出でベルリン監督賞とのことだが、 ようするに海に遊びに来るんなら子供はしっかり見ておけ、 人に頼むんじゃない、 子供だけでなく大人だって溺れるよ、 というだけのことなのだ。 英題のAbout Ellyにしても、 エリ(ー) に何かすごい秘密があるわけでもなく、 まあエリー・マイラブ♪ではあるが、 イラン情勢を映す映画として見ると肩すかしを食らう。 いわゆるサスペンスであり、 こんなエンタテイメント作品も作られるという意味では多少はイラン情勢が伺える、 という程度の作品じゃないのか。


彼女が消えた浜辺 About Elly (2009イラン) 日本公開2010 公式サイト 
監督 アスガー・ファルハディ  象のロケット 
ゴルシフテェ・ファラハニー タラネ・アリシュスティ シャハブ・ホセイニ 
メリッラ・ザレイ 
彼女が消えた浜辺 [DVD][DVD]

ペルシャ猫を誰も知らない [DVD] シチリア!シチリア!スペシャル・エディション [DVD] 太陽に灼かれて [DVD] シルビアのいる街で [DVD] パリ20区、 僕たちのクラス [DVD]

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5.27.2011

LAの地下鉄 「神の子どもたちはみな踊る」



誰かに似てるなと思いつつ、 劇中で何度も ハンサムね、 と言われるジェイソン・リュウ。 彼が演じるケンゴは日本名だが、 でも実際は中国系で、 住んでいるのはコリアタウン。 そう言うとバスに乗り合わせたポーランド系のオバサンに 複雑ね、 と言われる。 原作本は家にあるので読んだはずだが覚えてない。

男優がハンサムなら、 その恋人役、 うわっ このベリーキレイな人は誰だろ? ナスターシャ・キンスキーに似てるなと思ったら、 娘のソニア・キンスキーだった。 スウェーデンの監督、 日本の原作、 ヨーロピアンな美女と、 LAの片隅で非アメリカ的な何かが画策されたようだ。 LAをクルマではなく地下鉄で、 というのも珍しいし。

物語はそういったニュアンスに反して、 すごくアメリカ的とも言える。 新興宗教に染まる母の元で神の子として育てられた青年。 確実な避妊をしていたにもかかわらず妊娠し、 2回中絶し、 3度目の正直で生まれた。 3は神の数字。 神の子である証拠は そのデカち●・・ よくわからないような、 矛盾してるような。 。 しかしながら耳たぶの切れた産婦人科医が父かもしれないとの思いが彼に、 街で見かけた耳たぶの切れた男を追わせる。 仕事をほったらかして一日中、 後をつける。

たどり着いた草野球のマウンドで、 青年は上手くなれなかった野球を思い出し、 地団駄を踏むかのように踊る。 思いつきのタイトルにつじつまを合わせるかのような展開に含み笑いしながらも、 映像はいい雰囲気だし悪くはないが、 これだけでは じゅぶんつまらないとも言える^ ^

見たけどエントリーしなかった 「ノルウェイの森」 より先に製作されているが二番煎じのようにレビューされたり、 話題にすらならなかったり。 。 なぜか村上春樹が取り上げられる昨今ではあるが、 やはりどれも難しすぎる原作なのだろう。 どうせなら最新作を壮大なトリロジーで映画化するとか、 あるいは "羊をめぐる冒険" を最新SFXで大スペクタクルに描いてほし ・・くないか。 。



神の子どもたちはみな踊る (2008) 日本公開2010 公式サイト 象のロケット 
ALL GOD'S CHILDREN CAN DANCE
監督 ロバート・ログヴァル 原作 村上春樹 
ジョアン・チェン ジェイソン・リュウ ソニア・キンスキー 
ツィ・マー ジョン・フレック 
神の子どもたちはみな踊る [DVD][DVD]

おおきなかぶ、 むずかしいアボカド 村上ラヂオ2 ノルウェイの森 【スペシャル・エディション2枚組】 [DVD] ノルウェイの森 【コンプリート・エディション3枚組】 [Blu-ray] 危険な戯れ [DVD] 人生万歳! [DVD]

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